札幌市に住む男女2人は、5年前、市内で街頭演説をしていた当時の安倍総理大臣にやじを飛ばしたところ、警察官によってその場から排除され、表現の自由を侵害されたと訴えました。
1審の札幌地方裁判所は、2人の排除は違法だとして道に賠償を命じ、2審の札幌高等裁判所は、男性については警察官の判断を合理的だとして訴えを退けた一方で、女性の排除については「安倍総理大臣に危害を加えるために近づこうとしていた可能性を裏付ける証拠はない。表現の自由を侵害し違法だ」として、道に55万円の賠償を命じました。
これについて男性と道が上告していましたが、最高裁判所第1小法廷の深山卓也裁判長は、20日までに上告を退ける決定をし、男性の訴えを退ける一方、女性については道に賠償を命じる判決が確定しました。