SNS上で「頂き女子りりちゃん」を自称していた渡邊真衣 被告(26)は、男性3人に恋愛感情を抱かせたうえ、金に困っているなどとうそを言っておよそ1億5500万円をだまし取ったとして、詐欺の罪などに問われました。
1審の名古屋地方裁判所はことし4月、懲役9年と罰金800万円を言い渡し、被告側が控訴していました。
30日の判決で名古屋高等裁判所の田邊三保子 裁判長は「動機が身勝手でくむべき余地がないとした1審判決に誤りはない」と指摘しました。
そのうえで、被告が反省を深めていることや、被告が金を使った先のホストから被害の一部が弁済されたことなどを考慮して1審判決を取り消し、懲役8年6か月、罰金800万円を言い渡しました。
判決の言い渡しの間、被告はずっとすすり泣いていて、途中、言い渡しが中断される場面もありました。
判決のあと裁判長は「この事件であなたが与えた損害は金銭的なものにとどまらない。それを含めて、これからどう償えばいいか考えてほしい」とことばをかけ、被告はうなずきながら聞いていました。