調査は、国立青少年教育振興機構とアメリカ、中国、韓国の研究機関などが協力して去年9月から実施し、各国の高校生あわせて1万5000人余りから回答を得ました。
SNSを利用している割合は4か国とも9割を超え、利用目的について日本の高校生は、「ゲームや音楽などの娯楽」「趣味などの情報収集」「リアルな友達や知り合いとのコミュニケーション」などがいずれも75%を超えてほかの3か国より高くなりました。
また、3人に1人が「推し活」と回答し、ほかの国より10ポイント以上高くなりました。
一方、SNS上でのトラブルでは、「アカウントの乗っ取りをされた」ことがある日本の高校生は8.5%、「個人情報が漏洩されたこと」があるのは5.4%でした。
また、「SNS上で悪口や嫌がらせを受ける」ことが、「よくある」「時々ある」という回答は4.3%で、ほかの3か国に比べ最も低くなりましたが、その対処としては「無視する」という回答が7割を超え、「友人に相談する」は3割余り、「保護者に相談する」は2割でした。
調査結果を分析した筑波大学の藤桂准教授は「日本の高校生は他国に比べSNS上で被害にあった割合は少ないものの、トラブルが起こったときに周囲に相談しづらく、1人で抱えているケースが多い可能性がある。相談しやすい窓口など被害を受け止めやすい体制づくりが必要だ」と指摘しています。