去年6月、岐阜市にある陸上自衛隊の射撃場で、実弾射撃の訓練中に19歳の当時の自衛官候補生が小銃を発砲し、52歳の1等陸曹と、25歳の3等陸曹が死亡し、別の3等陸曹も重傷を負いました。
関係者によりますと、当時の候補生は、当初の調べに対し「銃と弾薬を自分のものにしたかった。弾薬を奪うために邪魔な人を撃った」などと供述した一方で、殺意は否認したということです。
岐阜地方検察庁は、およそ6か月間、鑑定留置を行い、専門の医師が当時の精神状態などを調べた結果、善悪の判断などに影響を及ぼす病気や障害などはないとされ、刑事責任能力に問題はないと判断したことが、関係者への取材で分かりました。
検察庁は23日、当時の候補生が弾薬を奪おうと3人を銃撃したとして、強盗殺人などの疑いで家庭裁判所に送りました。
今後、家庭裁判所が刑事処分が相当と判断すれば、当時の候補生は検察庁に送り返され、検察が起訴について判断するものとみられます。